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プロジェクト紹介 Vol.154:大手SIer様における低温物流プラットフォーム事業ビジネス企画支援

こんにちは!
ライズ・コンサルティング・グループ広報担当です。

今回は当社がご支援させていただいておりました「大手SIer様における低温物流プラットフォーム事業ビジネス企画支援」についてご紹介します。

■プロジェクト背景

近年チルド・冷凍食品などの物流を担ういわゆる「低温物流」の需要が国際的に高まってきています。その背景にはライフスタイルの変化やコロナによる巣ごもり需要の増加、あるいは国をまたにかけた販路の拡大など様々な要因が存在しています。しかし、物流業界全体は、労働力不足や作業の複雑化、業務に関しての属人化などのオペレーション上の課題をはじめ、CO2やフロン排出などの環境問題といったあらゆる問題に対応する必要性に迫られています。そのため、業界全体を挙げて取り組まなければならない課題が山積している状況に置かれています。

そのような状況において、クライアントの大手SIer様は、食品業界向けの低温物流に対し、WMS、TMS、予兆保全、動態管理などを含めたプラットフォームを構築・提供することにより、低温物流業界の課題解決を図り、「コールドチェーン業界における低炭素社会」「食の安心・安全:徹底した温度管理で高品質低温物流」を実現するうえで国際的なメジャープレイヤーとなることを目指したいという思いがありました。

一方で、低温物流業界やそれらを支援するシステムが社会的に未発達であったこともあり、クライアントはビジネスの具体化に苦戦をしておられました。そのような中で、「ライズであれば、どのような業界に対しても柔軟に対応してもらえるであろう」という高いご期待から、当社に支援のお声がけをいただきました。

■RISEのアプローチ

私たちは、①業界分析→②全体構想→③事業性評価の3ステップでご支援しました。

① 業界分析
いわゆる3C分析(市場・競合・自社)のフレームワークを用いての業界分析です。まず市場分析では、低温物流業界を取り巻く環境(=マクロ的な変化)と、低温物流そのもののトレンドや流れ(=ミクロ的な変化)に分けて調査を実施しました。特にクライアントが注目していたアジア圏の分析を重点的に行い、低温物流及びそのシステムに今後求められるニーズは何か、という点を明らかにしていきました。
続く競合分析では、競合他社やそれらが提供している低温物流システムについて、時に仮説を含めながら多様な視点から分析を行いました。例えば、現在の機能等の特徴や戦い方は何か、今後どのようにビジネスを進めていくのか、といった点で仮説を検討しました。こうした仮説をもとに、KSFや他社との差別化を考える上でのインプットの抽出を行いました。
そして、自社分析においては、クライアントの強みと弱み、活用可能なケイパビリティの整理を行い、クライアントならではの提供価値(競合他社との差別化要素)を考えていきました。特にクライアントは、既に保持していたシステム活用に関するプラットフォームを重点戦略に位置付けていました。それを受け、既存プラットフォームと当該案件の新たなプラットフォーム連携をどのように行えば、シナジーを最大化させることができるか、という点を重点的に検討しました。

②  全体構想
全体構想では、グランドデザイン策定とビジネスモデルの検討を行いました。
まずグランドデザインの策定においては、前段業界分析により得られた示唆をコールドチェーン(低温物流におけるサプライチェーン)上にマッピング化し、当プラットフォームが提供する価値を可視化しました。その後プラットフォームの全体像をビジュアライズすることで、サービスコンセプトをわかりやすく整理しました。
次のビジネスモデルの検討においては、マネタイズ方法の検討とターゲティングの明確化し、サービスをより具体的に詰めていきました。


③ 事業性評価
最後の事業性評価においては、上記ビジネスにおいて、どの程度の収益が得られるのかという、シミュレーションモデルを構築し試算を行いました。特に海外における収益性については、参考となる数値も少なく非常に困難でしたが、ある程度の仮定を含みつつ、議論を重ねることで試算を精緻化させていきました。

■プロジェクトを通じて直面した困難

この案件で最も難しかったことは、いかにしてクライアントに新しい気付きを与えられるか、という点です。
クライアントは何年もその業界で経験されてきた方々であり、当社よりも業界知識が豊富です。そのため当該調査案件などでは、ネットに落ちているファクトを単に拾うだけでは、「そんなことは知っているよ」とはねのけられてしまいます。
そのようなときに我々がコンサルタントとして発揮できる価値は、様々なファクトを組み合わせることで新しい示唆を生み出すことであり、そのために必要な「ロジカルシンキング力」に他なりません。本案件においても、「ロジカルシンキング力」を糧に、得られる情報も少ない中で、時に仮説を織り交ぜながら、コンサルタントならではの示唆を出していくことに注力をしました。

■プロジェクト成果

当初は、本案件は比較的オーソドックスな調査、戦略案件という印象のものでした。しかし前述の通り、情報の少ない中で仮説を織り交ぜながら進めていくことで新しい示唆を提供することが出来ました。結果、クライアントが掲げるビジネス構想は大きくブラッシュアップされ、事業を進めるにあたっての論点もより明確になりました。結果ロードマップも具体化することができ、クライアントにもその価値をご評価いただけたと実感しています。今後、どのようなテーマに対しても、クライアントのご要望に応えられるよう日々研鑽に努めたいと思います。

いかがでしたでしょうか。当社では、複雑化する社会課題に対してのアプローチ検討や最先端技術を活用した新たな戦略の構築など、様々なテーマのコンサルティングを手掛けております。当社に戦略策定などを依頼したいという方、複雑化する課題に対して何か糸口を探したい企業の方、あるいは当社のアプローチに興味を持ち自分で進めてみたい方も、ぜひ弊社ホームページまで一度足をお運びください!

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