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プロジェクト紹介 Vol.135:内閣府に向けたスーパーシティ構想の規制改革に関する調査支援

こんにちは!
ライズ・コンサルティング・グループ広報担当です。

今回は当社がご支援させて頂きました、内閣府に向けた「スーパーシティ構想の規制改革に関する調査支援」についてご紹介します。

スーパーシティ構想の規制改革に関する調査支援

■プロジェクトの背景・目的

AIやビッグデータ等最先端技術を駆使し、未来都市を実装することは世界的な潮流となっています。海外ではGoogleの”Sidewalk Toronto”、アリババの”シティブレイン”、シスコシステムズの"バルセロナ"等多くの事例があります。

いずれのケースも、サービスに必要なデータの蓄積と連携が成功のカギであり、行政が主導して個人データ利用規約を整備し、最先端技術の実装によるサービスの確立を通じ、世界で先駆的な立場を獲得する戦略が明確に貫かれています。

日本でも、「Society5.0」の実現に向けたスマートシティ構想など、いくつかの取り組みがみられましたが、規制改革の遅れにより”実証すれど実装なし”の状態に陥っていました。その状況を解決すべく2020年5月27日、「国家戦略特別区域法(スーパーシティ法案)」改正案が可決され、個人情報の利用を含む規制改革を望む自治体は、計画構想を内閣府及び内閣総理大臣に提出し、各省庁に対して政治主導で規制改革を働きかけられる仕組みに変更されました。

内閣府は上記の法改正を受け、地方自治体から多くの事業と規制緩和の要望が寄せられていました。そこで、本プロジェクトでは、各規制改革要望に対する現行法確認、過去の検討会等での論点整理、規制改革のメリデメを調査し、体系化して回答することを目的として開始いたしました。


■課題とアプローチ

このプロジェクトの難しさは以下3点にありました。

① .規制緩和要望がマニアックで専門特化しており、弊社知見外の点が数多くあった。
② .スーパーシティならではの大胆な提案だが、現場のリアリティを判別しにくかった。
③ .不慣れな法解釈を網羅的に検討する必要があり、法律専門家の協力が必要であった。

そこで、弊社は以下のようにアプローチをしてプロジェクトの課題を解消していきました。

 ① 仮説思考/論点思考によるアダプティブな検討

コンサルティングの基本ですが、あらゆる場面でこれが有効に機能します。提案内容の成熟度にばらつきがある自治体提案の意図を汲み取り、今後どのような事業に発展する可能性があるのか、我々自身で知恵を絞り、仮説と論点をとりまとめていきました。

これに、先行事例のレビューや、内閣官房、各省庁の検討委員会の意見を引用し、一つ一つ丁寧にファクトを積み上げていきました。途中内閣府との討議によって、さらに論点をクリアにしてスコープを絞りこんでいきました。ここには弊社コンサルタント陣の地道な努力があったことを付け加えておきたいと思います。

 ② エキスパートネットワークを活用したヒアリング

仮説構築、論点整理をしたうえで、それをさらに鋭く意図したものに回答するため、机上の検討に加え、10領域のほとんどの分野で弊社が有している、学識経験者、ビジネスセクターの専門家ネットワークを活用して、実現のリアリティや、本当の障壁はどこにあるのかを確認していきました。

 ③ TMI総合法律事務所とのネットワーキングによる法律専門知見の提供

やはり「餅は餅屋に任せる」が肝要で、弊社の調査でXX法、第〇条、第△項が現行法であることが分かったとして、それを規制緩和することでどのような影響が発生するのかは、我々の想像の範疇を超えていましたので、法律専門家の意見を求めながら進めていきました。同ファームはスーパーシティの10領域に関する多数の専門家を擁しており、ご提言の一つ一つには、現行の社会を支えている仕組みに関する数多くの示唆がございました。

ご支援したテーマは、エネルギー(マイクログリッド、P2P、CO2取引)、オンライン教育、インターネット投票、マイナンバー×住民ID、ロードプラプライシング、廃棄物処理など多岐にわたります。いずれも次の社会を作るために不可欠なテーマであり、TMI総合法律事務所の先生方をはじめとして、ヒアリングに応じてくださった専門家、ビジネスセクターの皆様も、それを意気に感じてくださり、ご多忙な時間を我々のために割いてくださいました。皆様には改めて感謝と敬意を表したいと考えています。


■最後に

 一貫して変わらぬ弊社のバリュー

本案件は、弊社が民間企業へのサービスで蓄積した仮説構築能力、調査・ヒアリング能力がベースとなり、それに皆様の無私に近いご協力をいただけたことで、クライアントの要望に応え、今後の本検討に貢献可能なバリューを提供することになりました。

 そこには、お客様にとっての必要十分をデリバーする「More than report」、そしてお客様のご要望に沿う「Scopeless」のサービスのコンセプトが貫かれており、満足の声をいただくことができました。

 ProduceNEXT~日本の再生のために~

本事業を機に、弊社の中核であるビジネスデザインに加え、政策や規制改革領域を取り扱うサービスが付加されました。これにより日本の重要課題の一つである、ビジネスと規制改革との同期性を確保することへの挑戦権を得たと考えております。

日本はよく「失われたXX年」と言われます。

海外のビジネスモデルの後塵を拝し、その知見を学びつつ、私たちは日々クラアントの成功を願って精進していますが、遅々として進まない日々に苛立ちすら感じます。スーパーシティは、国として「失われたXX年」をリカバーするのに絶好の機会であり、それを実現するのは私たち自身だと考えています。長く険しい道のりですが、そのことを通じ弊社理念である「Produce Next」を具現化したいと考えています。

ライズには、日本の未来創造に携わることのできる貴重な場があります。志のある方はライズの門をたたいてください。是非一緒に活動しましょう!!

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