プロジェクト紹介 Vol142:不動産テック企業様における金融機関向けDX事業の営業推進支援
不動産テック企業様における
金融機関向けDX事業の営業推進支援
1. プロジェクトの背景
クライアント企業様は不動産テクノロジーのベンチャー企業で、アナログと呼ばれる不動産業界において、テクノロジーを活用した先進的サービスを提供し、急成長されてきました。
そのような中、新たなサービスの柱として、同じくデジタル化が急務となっている金融機関のDXニーズに着目し、不動産融資業務に関わる金融機関向けDX事業の推進を検討されていました。
ご存じのように、金融業界は歴史的低金利や異業種の参入等により抜本的な改革が必要となっており、DX推進の需要が非常に高い状況にあります。
一方でクライアント企業様のDX事業については、
①金融機関が抱える悩みの特定、金融機関の意思決定プロセスに関する知見②それを踏まえた販売手法の確立
に課題を抱えられており、金融機関やDXに関する豊富なノウハウと多数のコンサルティング実績を持つ当社にお声がけをいただきました。
2. クライアントの課題に対してどういう想いを感じたか?
現場に入ってまず感じたことは、クライアント企業様はテクノロジーと不動産のプロフェッショナルであることはもちろん、社員全員が「世の中をよくしたい」という熱い想いを持ち、日々、不動産取引で発生する様々な「不」や「負」の解消に取り組まれていることでした。
今回のプロジェクトでは、金融機関の課題の特定と営業手法の確立という入口さえしっかり固めれば、クライアント企業様の力でその後の金融機関へのソリューション提供や事業の拡大は十分可能だと考えました。
当社がこれまで数多くのプロジェクトで培ってきた営業戦略立案・推進の知見や経験を最大限活かし、クライアント企業様が新たな付加価値を世の中に提供していくことに、当社も一体となって貢献していきたいと感じました。
3. RISEのアプローチ
当社の特徴である完全常駐のハンズオン支援というスタイルを活かし、クライアント企業様と密にコミュニケーションを取り、まさにワンチームとなって事業の確立を進めていきました。
具体的なアプローチとしては、
①金融機関が抱える課題を把握・分析
②その課題に対して、クライアント企業様のソリューションのどの部分が解決策となるのかを検証
③その課題と解決策を踏まえたセールスパッケージを作成、
④金融機関への営業現場に同行しフィードバックを確認
というプロセスを高速回転させることで、ソリューションをブラッシュアップさせていきました。
4. 何が大変だったか?そのときどういう想いで働いていたか?
実際の営業現場では、金融機関によって管轄部署や部署同士の力関係、意思決定プロセスや業務内容、具体的に抱えている課題が異なっていて、当初想定していた統一のセールスパッケージでは対応できず、金融機関ごとにきめ細かな提案と対応が必要となったことが大変でした。
ここで、当社のもう一つの特徴であるScopelessをご紹介できればと思うのですが、実際のビジネス現場では、上記のように日々変化する状況に対して画一的な動きでは物事を解決することが困難となります。
当社では既存のフレームに囚われず、臨機応変な対応を可能とする「スコープを設定しないコンサルティング」を行っています。
今回のプロジェクトでもその特徴を生かして、営業現場で得られたインサイトを検証・分析し、必要ならば当初の想定をも軌道修正し、金融機関によっては別のアプローチを検討する等、クライアント企業様と連携しながら柔軟に対応していくことを心掛けて業務に当たりました。
5. プロジェクト成果
金融機関に対する粘り強いヒアリングと細部までこだわった提案活動が功を奏し、現在複数の地銀様に、大手日系・外資系の名だたるソリューションベンダーと肩を並べて、クライアント企業様のソリューションを検討いただいています。
また、ある地銀様とは業務効率化や案件増加という枠を超えて、DXに関連した新規事業をクライアント企業様と共同で開発しようとしています。
当社としても当初想定していたコンサルティング業務とは形が変わりましたが、新規事業の企画段階から関わり、サービスの具体化まで一貫して支援させていただきました。
これも当社のScopelessなコンサルティングサービスだからこそ成し遂げられた成果だと思います。
6. プロジェクトを終えて、自身の感情にどのような変化があったか?
プロジェクトを終えてみて、複雑性・不確実性の高い今の時代において課題を解決していくためには、改めて当社のようなクライアント企業様に深く入り込んだハンズオン&臨機応変な対応を可能とするScopelessなコンサルティングサービスが求められていると感じました。
特に今回のようなベンチャー企業様の案件では、社内の意思決定スピードやビジネス環境の変化も目まぐるしく、コンサルティング業務も柔軟かつ機敏な対応が不可欠です。
クライアント企業様の課題解決に当社が果たすべき役割はますます大きくなっており、今後もクライアント企業様の成長と「次の未来の創造」に少しでも多く貢献していきたいと思いました。