金融機関の変革に必要なこととは?【Fintech施策の活動をご紹介します】
こんにちは!
ライズ・コンサルティング・グループ広報担当です。
Fintechという言葉が一般的に使われて久しいですが、ここ最近ではGAFAの参入、金融機関とIT企業の提携といった動きがあり、大きな盛り上がりを見せています。我々、ライズ・コンサルティング・グループの社内施策の中にも、Fintechをテーマにした施策チームがあります。
本日はFintech施策の活動について、取り巻く環境も含めながらご紹介していきます。
■Fintech施策とは
Fintech施策は、金融機関様向けにより高度なサービスをご提供することを目的に、「金融業界に関する知見集約及び発信」及び「金融機関様やFintech企業様へのご提案活動」を中心に活動する社内施策です。現在のメンバーは、金融機関、Fintech企業、金融機関向けコンサルタント、資金決済業等の経験者で構成されています。
毎週の定例ミーティングの中では、各メンバーが参加する金融機関様向けプロジェクトの情報交換を行っています。加えて、各自が「融資」「資金決済」「キャピタルマーケット」等のテーマを選び、最新のトレンドを調査・分析したうえで、施策内で共有し、知見・ナレッジを高めています。
直近では、地域金融機関様向けのサービス開発や外部セミナー等の準備を中心に活動しています。また、先日「一般社団法人Fintech協会」に加入し、協会員限定の各種セミナーや勉強会に参加させて頂いております。今後は、Fintech協会内の分科会の活動や他の協会加入企業様との交流を増やしていきたいと考えています。
本記事の中では、Fintech施策でも注力する「金融機関の変革」に必要なことやコンサルタントに求められるスキルについてご説明したいと思います。
■金融機関の変革は外部の力が不可欠
金融業界は変革の真っただ中にあると考えています。
銀行業界では、低金利の長期化と経済成長の鈍化により、従来の融資モデルは限界を迎えています。海外企業への融資やM&A等の非金利ソリューションを多く持つメガバンク等はこれからの時代にも生き抜くことができるでしょうが、国内企業への融資が中心である地方銀行・信用金庫は新たなビジネスモデルへの転換が待ったなしです。
地方経済の衰退が言われて久しいですが、地方の活性化には地域金融機関の役割が非常に大きく、地域金融機関が生まれ変わることが、地方経済の活性化に繋がると考えています。地域金融機関の変革(トランスフォーメーション)を当社がご支援し、地方経済の復活に寄与することは、理念である「Produce Next(日本の再生のために次の未来を創造する)」とも親和性が高く、我々が取り組む意義は大きいと考えています。
銀行業界は、バブル崩壊以降の債権回収と金融検査マニュアルの遵守、担保を前提とした融資を長年行ってきました。急に変革しろと言われても、頭の切り替えがすぐにはできないですし、新しいことを始めるためのスキルを持っている人も限られています。
そのため、自社・自行だけの力で変革を成し遂げるのは非常に困難だと考えています。外部の関係者も巻き込みながら、新しいアイデアや技術・テクノロジーを取り込み、スピード感を持って変革を進めていくことが求められます。ただし、机上の空論で綺麗な絵を描くだけの昔ながらのコンサルティングでは変革は達成することができません。現場に深く入り込み、現場の信頼も獲得し、変革の機運を高めながら、プロジェクトを進めることが不可欠です。
現在、変革に立ち向かう複数の金融機関様向けにご支援させて頂いておりますが、お客様とワンチームとなって、プロジェクトを進めることを得意とする当社のスタイルとマッチしていると考えています。
■金融機関の変革は総合格闘技
金融機関の変革を実現するためには、様々な知識や経験が必要と考えています。
足元では、コスト削減が必要なケースが多く、厳しい環境下でも安定的に利益を出し続けられる組織に生まれ変わらなければなりません。そのためには、業務効率化(BPR)やITコスト見直し等のコスト削減系のプロジェクトの知見が求められます。
その次に、融資業務に依存しないビジネスモデルへの転換を進め、次の収益の柱となる事業を作るためには、新規事業の立ち上げ経験やFintech企業等とのアライアンス実績を持つメンバーが求められます。加えて、保守的な組織を変えるための風土改革や人事戦略策定等に関する知識も必要となるでしょう。
更に、昨今はデジタルバンクの設立や、証券業界においてもブロックチェーン技術を活用したSTO(Security Token Offering)等がトレンドになっています。これらの取り組みを成功させるためにはデジタル知見が必要となることは当然ですが、より顧客接点や顧客満足度の重要性が高まる中でUI/UXの向上のためにデザイナーと協業することが常識となっています。
もちろん、全ての知見を一人のコンサルタントだけで持つことは不可能で、それぞれの得意分野で分業しますが、一通りの知識は持っておく必要があると思います。そういった意味で日々学び続けることが求められますが、金融機関向けの変革に取り組むことはコンサルタントとしての成長を加速させることができると考えています。
■内部から変えるか、外部から変えるか
筆者自身も以前、金融機関に勤めていましたので強く感じていたことですが、保守的な文化が強く、新しいことに取り組むのが難しいのが金融機関です。
今でこそ、私も金融機関の変革の必要性について話していますが、金融機関の中で変革が必要だと叫んだとしても全体として「どうせ変わらない」という強い空気感があり、話も聞いてもらえなかったかと思います。今は、外部のコンサルタントとして金融機関の方々と会話をすると、少なくとも話は聞いてくれますし、実際に一緒に取り組みを進めています。
現在、金融機関等にお勤めで金融業界を変えていきたいとの思いのある方がいらっしゃれば、内部からだけでなく、外部から変える選択肢も検討してみていただきたいと思います。外から金融機関を見てみると、中から見てきたものとは違う景色が見えてきて、新たな気づきがあるはずです。その気づきがコンサルタントとしての強みに繋がると信じています。
外部から金融機関を変える選択肢として、当社にご興味を持っていただけましたら、お気軽に当社までご連絡頂ければ幸いです。それでは、Fintech施策でお待ちしております!