プロジェクト紹介vol.147:再生可能資源の活用のよる資源循環・カーボンニュートラル化
こんにちは!
ライズ・コンサルティング・グループ広報担当です。
今回は、大手化学製品企業様への新規事業立ち上げ支援についてご紹介致します。
■ プロジェクトの背景
クライアントは、日本の有数な重要産業である化学製品産業において、グローバル規模のリーダーカンパニーです。クライアントの状況として、販売する製品需要が将来さらに高まり、より多くの原材料が必要となることが見込まれていました。原材料の確保体制構築が課題となりますが、原材料は主に海外から輸入しており、量には制限があります。一方、日本におけるリサイクルでは、燃焼によるエネルギーの再利用が主な方法であり、これも完全な再利用とは言えません。そこで、利用済み製品から原材料を再利用する、いわゆるサーキュラーエコノミーの構築が極めて重要であり、クライアントも再生可能資源の活用のよる製品の資源循環・カーボンニュートラル化を目指しています。
クライアントは、基礎研究と技術開発、製造プロセスを総合的に捉えることで、本業とカーボンニュートラルの有機的な融合を図り、原材料の完全なリサイクルを実現することを目標に掲げました。この目標を達成するためには、パートナー企業との要素技術の融合も必要不可欠です。本プロジェクトでは、クライアントとパートナー企業がWin-Win関係を築くことを前提とし、どのような協業形態を構築すべきか判断するため、様々な協業形態の優劣分析、および、各協業形態における課題と対応案の検討支援を実施いたしました。
■ クライアントの課題に対してどういう思いを感じたか?
本プロジェクトは、ライズの経営理念である「Produce Next」に合致したテーマでした。カーボンニュートラルは、既に各産業において避けられない重要なテーマになってきており、どのインダストリーにおいても、カーボンニュートラルを踏まえて、いかにバリューチェーンを制御し、全体の収益を確保するかが課題になります。本プロジェクトは、最先端の動向をキャッチし、全く新しいトレンドにおいてクライアントにおける「新しい価値創出」が求められ、まさに「Produce Next」と呼べるものでした。
■ ライズのアプローチ
本プロジェクトでは、ライズの4つの独自の手法のうち、特に「Hands On Style」と「More Than Reports」が強く発揮されました。
「Hands On Style」について、我々はコンサルティングとしてクライアントを支援することは得意ですが、事業責任を担い、実際に事業を推進するのは、クライアント自身であるべきだと認識しております。本プロジェクトでは、クライアント自身が今後どのように新規事業を行うか明確化できておらず、クライアントのメンバーの意識も統一されていませんでした。そこで我々は最初にクライアントのメンバーに対してヒアリングを行い、全員の思いを吸い上げ、その思いを踏まえ、新規事業のあるべき姿を全員で議論し、意識の統一を行いました。そうすることによって、実現性の高いあるべき姿を描くことができ、クライアントのメンバー全員にも納得して頂けました。
「More Than Reports」について、本プロジェクトでは、クライアントの課題を直接に解決できるように、事例紹介などにとどまらず、定量・定性分析を通じて事業のKSFを洗い出し、半年間の実行計画まで落とし込みました。パートナー企業との事業スキーム、および、事業スキームにおけるクライアントとパートナー企業の権利・責任・利益の分担も検討しました。検討の過程においては、先の見えない未来のことをより具体的に議論するため、いくつかのシナリオを洗い出し、シナリオごとに権利・責任・利益の分担を検討し、各シナリオにおけるアクションプランを策定することで、どのような進展状況であっても対応できるようにしました。
■ 何が大変だったか?そのときどういう思いで働いていたか?
本プロジェクトの初期段階において、新規事業に対する戦略についての認識がクライアントのメンバー間で揃っていないことが大きな壁でした。メンバーの方々が各自の目先の役割に囚われており、何故それを行っているのか、各自の業務が全体戦略の中でどの程度の意義を持つのか、といったことが必ずしも認識されてはいませんでした。その中で、予めクライアント全員に戦略、戦術について共通認識を持っていただくことが大事だと思いました。クライアントのメンバー全員にヒアリングを行ったうえ、クライアント自身と、パートナー企業の立場に立って、それぞれの戦略と取りうる戦術を取り纏め、実現性の高いシナリオの洗い出しを行いました。
■ プロジェクト成果
本プロジェクトの成果として、クライアントの新規事業における戦略、およびパートナー企業との協業シナリオを策定し、各シナリオにおける権利・責任・利益分配についてまとめました。さらに、各シナリオにおいて今後パートナー企業との討議をめぐるクライアントのアクションプランを策定しました。
■ プロジェクトを通じて得られた経験
本プロジェクトでは、実際の企業の立場からカーボンニュートラルに関する事業化の経験ができました。カーボンニュートラルは、昨今のトレンドワードのため、この経験を次に活かしていきたいと思います。
また、大きな事業会社が新規事業を立ち上げる際に、どのような壁にぶつかりうるか、どのようにそれを解決するかといった、まさに新規事業プロジェクト支援の醍醐味を味わうことができました。ゼロ⇒イチを生み出すことはとても大変ですが、RISEが掲げる「Produce Next-次の未来を創造する-」のミッションを実現するためには必要不可欠です。今後も、クライアントの成果にコミットし、新しい価値を提供し続けたいです。
RISEに関心を持って頂いた方、是非一度カジュアル面談しましょう!
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