プロジェクト紹介Vol.123:米国投資ファンドへの日本SaaS会計システムの市場調査支援
ライズ・コンサルティング・グループが現在進行形で手掛けているプロジェクトをご紹介致します。
米国投資ファンドへの
日本SaaS会計システムの市場調査支援
■ご支援に至った背景
現在、企業における重要な役割を果たしている会計、人事給与業務は汎用的なシステムの導入が広く普及した状態となりつつあります。特に近年はfreee、マネーフォワード等といったSaaSで会計システムを提供する新興ベンダーが中小企業やSOHO、中堅企業までに取り込まれる実績が急増しているほか、「働き方改革」による基幹系システムの見直しも多くみられています。
日本国内における会計システム市場は1,101億円(2016年)の市場規模となっており、2021年度には1,250億円の市場となることが予測されています。特にSaaSは中小企業、中堅企業での導入拡大に加え、従来パッケージを提供してきたベンダーがSaaSで提供を開始したことも追い風となり、規模の拡大が見込まれています。
我々のクライアントである米国の某投資ファンドは、投資判断を行うため、日本SaaS会計システム市場の実態を調査する必要となり、その支援パートナーとして当社にお声掛けいただきました。
■クライアントのニーズ・課題
投資判断を導くため、日本国内市場に存在する複数のSaaS会計システムに対して、短期間で機能性及び実際なユーザー利用体験等の調査を行い、某製品の市場シェアが今後継続的に拡大する可能性について分析する必要があります。ただし、クライアントは日本国内には拠点を保有しておらず、COVID-19の影響で日本の渡航もできない局面になっていました。
■ライズのアプローチ
弊社特徴の一つである柔軟性を最大限に発揮し、クライアントとすり合わせしながら、短期間で「調査目的の設定」、「仮設の作成」、「調査項目の設計」、「調査の実施」、「仮説の検証」等のサイクルを回し、机上調査及びユーザーインタビューを実施し、スムーズにプロジェクトを推進することができました。
具体的には、
●机上調査
「機能」、「サポート」、「安全性」、「拡張性・柔軟性」、「コスト」等の側面から、調査対象に関連する情報を収集し、分析を行いました。
●ユーザーインタビュー
弊社独自のネットワークにて、SaaS会計システムを利用しているユーザーを募集し、「会計システム選定時の基準」、「実際の利用体験」等の側面から、ユーザーインタビューを行い、公開情報ベースでは入手困難な、真のユーザーのフィードバックを沢山収集することが実現しました。
●分析・インサイトの引き出し
情報の調査・整理に止まらず、クライアントの真の課題や本当に知りたいことを探り、我々から答えを出さなければなりません。今回のプロジェクトにて、調査・収集できた情報を踏まえ、今後日本国内における会計システム市場の将来性及び某製品のポテンシャルに対し、我々から投資判断に繋がる提言を行いました。
本来、リサーチ案件はコンサルティング案件の中で差異化しづらい一種でありますが、今回の案件にて我々独自のネットワーク経由で真のユーザーのフィードバックの収集ができ、クライアントの投資判断を導く情報・材料を提供したことにより、クライアントから高い評価をいただきました。
Withコロナで、人の移動が制約される中、リモートワークツールで日本と米国を繋ぎ、短期間で、高頻度且つ英語で米国のクライアントとディスカッションができ、無事にプロジェクトを完成したことは、リモートワークの醍醐味ではないかと思っています。
今年5月より弊社は、企業がコロナ時代を乗り越え、次の未来を創造していくための土台作りを支援するために、Withコロナ/Afterコロナ対策にフォーカスした完全オンライン型で実現する「Online Business Transformation(OBX)」の提供を開始しました。
今後、リモートワークテクノロジーを駆使し、国境を越えて海外のクライアントにサービスを提供する機会が多数あると信じ、優秀なチームメンバーと切磋琢磨しながら、クライアントへの「ライズらしい」価値提供を期待しています。