プロジェクト紹介vol.149:大手SI企業様向けの「次期中計に向けた戦略技術投資計画策定支援の枠組み設計・運営推進と計画具体化」
こんにちは!
ライズ・コンサルティング・グループ広報担当です。
今回は、当社が現在ご支援させていただいた、大手SI企業様向けの「次期中計に向けた戦略技術投資計画策定支援の枠組み設計・運営推進と計画具体化」についてご紹介いたします。
■プロジェクトの背景
クライアントは大手SI企業で、今年度より、グローバル全体で技術軸の成長するデジタル領域を特定し、そこへ投資しモニタリングするための枠組みの設計を、運営推進されておりました。これまでは、グローバルの主要事業会社が独自に注力セグメントを設定していましたが、次期中計で初めてグローバル共通の注力セグメントの設定・投資・モニタリングを行っていきます。全社合意のもと、組織横断の技術分類を設け、次年度計画や次期中期経営計画に連動させていくことが目的です。
同社において、初の組織横断型の取組を推進・成功させるべく、国内外の関係各所への説明、売上目標数値等の情報収集や調整の実施、その方法整備が求められていました。
その中で、同社への過去のご支援実績を評価いただき、今回のご支援の機会を頂きました。
■クライアントの課題に対して、どういう想いを感じたか?
まず、率直に、非常に壮大で難しいテーマだと感じました。ステークホルダーや取組全体をきちんと理解したうえで、「必要な情報がそろっているのか?」、「各所・各技術で抱える課題は何か?」など、全体を俯瞰した情報整理が求められていました。
そのうえで、タイムラインを意識しながら、とるべきアクションを導き出し、各所との調整をドライブする役割を担うことは、非常に責任が大きく、チャレンジングだと感じました。その一方、クライアントにおいても初、かつ、グローバル全体の取組に携わることができるチャンスをいただけたことへの喜びもありました。
■今回のご支援におけるRISEの役割
今回のプロジェクトにおいて、弊社は、大きく3つの役割を果たしました。
1:精度の高い情報整理
2:課題とネクストアクションの明確化
3:意思決定の促進
1つ目の「精度の高い情報整理」では、本来一つの数値しか存在し得ない箇所に、複数のソースの中に異なる数値が散在している状況を特定し、正確な現状把握を行いました。
それにより、2つ目の「課題を見える化」し、更に、重要マイルストンから逆算したスケジュールと照らし合わせることで、「ネクストアクション明確化」しました。
現状課題とネクストアクションを明らかにすることで、クライアントのチーム内のみならず、取組に関わる多くのステークホルダーと議論ができる状態となり、結果として取組全体の「意思決定の促進」に繋がりました。
■何が大変だったか?その時、どのように乗り越えたのか?
プロジェクトを通して、苦労した点は大きく三つあります。一点目は「全体像を把握すること」、二点目は、「抽象度の高い概念を具体化・言語化すること」、三点目は「クライアントと正確にコミュニケーションをとること」です。
プロジェクト初期段階において、壮大な取組そのものの理解に加え、グローバル全体のステークホルダーや技術ごとの情報集約状況のキャッチアップには、苦労しました。時間は要しましたが、自らクライアントに情報の提供を依頼し、取組発足からの各資料を読み込むことで、刻々と変化する状況にも対応しながら、少しずつクライアントと同じ目線で討議することができるようになりました。
全体像が見えてきた段階で、クライアント内で未実施であった情報整理に着手しましたが、抽象度の高い複雑なデータを具体化すること、データの集約状況や課題を正確に言語化することも、決して容易ではありませんでした。ここで意識したことは、構造的な情報整理とわかりやすい資料化です。クライアントとの討議から、「どのような整理であれば、よりわかりやすい状況把握と課題の特定ができるか?」を想像し、早期にアウトプットイメージの合意を行いました。
情報の整理・資料化を迅速に行いましたが、ご多忙なクライアントとの、限られたコミュニケーションの中で、「正しく結果を伝え、課題を明確にすること」、「その上でネクストステップを合意すること」はプロジェクトを通して苦労した点です。この点については、常に、適切な論点設定と、それに対する仮説を持つことを心掛けました。それにより、クライアントの理解促進に繋がり、一見複雑性が高い事象であっても、結果的にシンプルな課題の解決法やネクストアクションが見えてくることも多々ありました。
ご支援の各フェーズにおいて、苦労しながらも、一つ一つを乗り越えたつことで、クライアントとの結束が次第に高まり、「ワンチーム」として本取組に携わっていることを実感することができました。
組織横断の取組が実現した状態を想像し、きちんと成功したいという思いがクライアントと一体になったことで、取組に対し貢献することができたと思います。
■プロジェクトの成果
6か月のプロジェクトの中で、一旦の目標であった、中期経営計画に向けた、デジタル領域技術ごとの正式な売上目標・予測値を関係各所からの集約を実現しました。そして、集約した情報と、過去の情報や市場情報との比較をとりまとめることができました。
とりまとめにおいては、中期経営計画の公表に向けて、クライアントがよりスムーズに意思決定をできるような、情報と残課題の整理を行いました。クライアントからは、「徹底的かつ包括的な分析に仕上がった」とご評価いただき、より効率的かつ精度の高い、継続的な取組の実行に向け、引き続きご支援させていただくことになりました。
ライズ・コンサルティング・グループではProduce Nextの理念のもと、様々な業界・テーマにおける未来を見据えた戦略策定・実行支援を積極的に進めております。
ハンズオン・スコープで、クライアントとOne teamになり、確実な成果創出に貢献する実行支援をしておりますので、もしお困りの方はぜひ一度お声がけいただけると幸いです。